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シロアリ共生系をモデルとした真核生物への遺伝子の水平伝播に関する進化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16770182
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 進化生物学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

守屋 繁春  独立行政法人理化学研究所, 工藤環境分子生物学研究室, 先任研究員 (00321828)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード共生 / 原生生物 / 進化 / セルラーゼ / EST / 分子進化 / 水平伝播 / シロアリ / cDNAライブラリー
研究概要

本年度は、ヤマトシロアリ、コウシュンシロアリ、オオシロアリ、ムカシシロアリ、キゴキブリより得られた配列の全長を網羅的に決定し、それらを用いて更に詳細な分子系統学的解析を行った。腸内原生生物の配列のうち、糖質加水分解酵素ファミリー(GHF)5および10について実際に水平伝播が起こっていることを確認した。水平伝播の起こった時期については、系統樹のトポロジーを精査した結果、全てのシロアリの共生原生生物配列が独立した単系統のクラスターを形成していることから、共生系の成立したごく初期に起きたことが示された。また、GHF5においては、そのような単系統クラスターが異なる2つのサブファミリーで見いだされたことから、シロアリ共生系の進化初期に発生した水平伝播の現象は、少なくとも独立して複数回起こっていたことが示された。
また、これらの遺伝子が実際にどの原生生物に由来するかを確認するためにマイクロマニピュレータとRT-PCRを組み合わせた手法による解析を実施したところ、シロアリ腸内に棲息する二つのタイプの原生生物ParabasaliaとOxymonadsに属する原生生物双方より水平伝播したと考えられるGHF5遺伝子の存在が確認された。このことは、共生系進化の初期に起きた水平伝播は原生生物の系統的な違いを超えて、全共生原生生物に共通して起きた現象であることが示された。
これらを総合すると、水平伝播は日常的に起きている可能性があるが、このような共生系の進化に当たっては、進化のごく初期の日和見的な共生時に起きた水平伝播のうち、共生系に利益をもたらすものが早期に固定され、その後の進化を通じて保守的に保存されるという可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Environmental cDNA analysis of the genes involved in lignocellulose digestion in the symbiotic protist community of reticulitermes speratus2007

    • 著者名/発表者名
      Todaka N, Moriya S, Saita K, Hondo T, Kiuchi I, Takasu H, Ohkuma M, Piero C, Hayashizaki Y, Kudo T
    • 雑誌名

      FEMS Microbiology Ecology 59

      ページ: 592-592

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 難培養微生物研究の最新技術2004

    • 著者名/発表者名
      守屋繁春(共著)
    • 総ページ数
      253
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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