研究課題/領域番号 |
16H02947
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
相田 真希 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究開発センター, 技術主任 (90463091)
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研究分担者 |
田所 和明 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 東北区水産研究所, 主幹研究員 (70399575)
小針 統 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (60336328)
兵藤 不二夫 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 准教授 (70435535)
石井 励一郎 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (40390710)
山口 篤 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (50344495)
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研究協力者 |
山口 篤
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2016年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 食物連鎖 / 窒素安定同位体比 / 炭素安定同位体比 / 同位体濃縮 / ISOSCAPE / 海洋生態系 / 動物プランクトン / 黒潮流域 / 餌料源 / 安定同位体比 / 環境動態モデル / 物質循環 |
研究成果の概要 |
北太平洋亜寒帯西部~熱帯海域、チャクチ海に至る動物プランクトンの炭素・窒素安定同位体比について統計的に解析を行った。その結果、食物網の構造や構成する生物が異なっても、海域に関わらず食物連鎖とN/C同位体比には統一的な規則性があることが確認された。黒潮流域のメソ動物プランクトン群集の同位体分析から、外洋域ほど再生栄養塩・窒素固定に由来するエネルギー源を利用している可能性が示唆された。また、同海域で採集した群体珪藻・群体シアノバクテリア、稚仔魚群集の同位体比から、局所的に発生する藻類は黒潮生態系の主なエネルギー供給源とはなっておらず、黒潮流域の稚仔魚の餌料源は小型カイアシ類であることが推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、地球システムの仕組や機能、その変動と持続可能性に関する統合的研究が精力的に行われている一方で、海洋生態系に関しては、気候変動が食物連鎖を介し水産資源として重要な魚類など高次捕食者に与える影響については未だ大きな不確実性が残されている。本成果で得られた「食物網の構造や構成する生物が異なっても食物連鎖とN/C同位体比には統一的な規則性がある」ことは、低次および高次の両端から食物連鎖を評価できる手法の1つとして、これまでの物質循環研究に加え、低次の食物連鎖と有用魚種の回遊経路・生息地域の検証や、持続的・効率的な海洋生態系利用について提言などへの発展が可能となると考えている。
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