研究課題
基盤研究(B)
青森県下北郡尻労安部洞窟から出土した旧石器と更新世動物遺体群の精査を進め、本州最北部に暮らした更新世人類集団による資源利用の解明に取り組んだ。幾何学的な形態解析など多角的な検討を経て、ナイフ形石器と近接する位置に多出したノウサギ属の歯がいずれもユキウサギではなくノウサギに由来することを解明。それらが洞窟利用者の猟果であることを確認すべく識別された個体ごとの14C年代測定も進めた。また、かねて取り沙汰されていた台形石器の石材については玉髄化した堆積岩であることを確認し、下北半島もしくは津軽半島から調達された可能性が高いことも示した。
日本列島、特に主要4島に暮らした更新世人類集団の狩猟活動については、従来、ナウマンゾウやヤベオオツノシカなどの大型獣狩猟の側面が強調されてきた。その状況下、本州最北部に展開した集団が小型獣のノウサギも積極的に狩猟対象としていたことをこれまで以上の確度をもって示せた意義は大きい。また、尻労安部洞窟から出土した石器がいずれも下北・津軽両半島で調達できることを確認したことも、本州最北部の更新世人類集団の行動圏と資源利用のあり方を論じる上で大きな成果となる。
すべて 2020 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 6件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件) 図書 (6件) 備考 (1件)
季刊考古学
巻: 151 ページ: 77-78
Egyptian Journal of Forensic Sciences
巻: 10-3 号: 1
10.1186/s41935-020-0181-z
Quaternary International
巻: 534 ページ: 197-210
10.1016/j.quaint.2019.04.023
Analytical Chemistry
巻: 90 号: 20 ページ: 12035-12041
10.1021/acs.analchem.8b02693
畜産の研究
巻: 72(12) ページ: 944-955
Osteoarchaeology
巻: 20181-9 号: 2 ページ: 1-9
10.1002/oa.2645
科学
巻: 87(6) ページ: 543-549
同志社大学歴史資料館館報
巻: 20 ページ: 1-11
120006369484
巻: 20 ページ: 12-32
120006369485
巻: 425 ページ: 16-27
10.1016/j.quaint.2016.06.026
BIOSTORY
巻: 25 ページ: 110-110
Anthropological Science (Japanese Series)
巻: 124 号: 1 ページ: 1-17
10.1537/asj.160417
130005158643
巻: 405 ページ: 147-159
Journal of Archaeological Science: Reports
巻: 6 ページ: 720-736
10.1016/j.jasrep.2015.11.025
http://web.flet.keio.ac.jp/~sato/shitsukari/index.html