研究課題
基盤研究(B)
核共鳴振動分光法は複雑な構造を有する酵素のなかで、活性中心にある鉄の振動のみを抽出できるという大きな特徴をもつ。一方で、分解能や強度の不足により、観測したい試料・振動モードが限定されることは利用の大きな障壁となっていた。本研究では、鉄酵素試料に最適化された高分解能・高感度の核共鳴振動分光装置の開発を行い、鉄-水素の振動モードを観測することにより水素を酸化還元するヒドロゲナーゼの活性機構の理解を深めることに成功した。
活性中心に金属をもつ金属酵素のなかで鉄酵素は水素を酸化還元するヒドロゲナーゼをはじめ、エネルギー問題・食糧問題・医療などと密接に関わっているものが多い。すでに結果も出始めているが、開発した核共鳴振動分光装置の利用による鉄酵素の活性機構の解明を通じて、タンパク質の動的機能の理解を深めることができる。一方、得られた知見は大きな投資が行われている水素と酸素を水に変換する燃料電池電極を始めとする人工触媒の開発において重要なヒントを与えると期待されている。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 6件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
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