研究課題
基盤研究(B)
金属間化合物は合金の一種であり、2種類の金属原子が規則的な配列すなわち結晶構造をとる。組成の違いによりそれぞれの化合物は特有の結晶構造を持つため、表面における原子配列も化合物により異なる。このような特異な表面は、2種の原子がランダムに配置している通常の固溶体合金には存在しない。我々は遷移元素と典型元素との様々な組み合わせからなる金属間化合物を、ナノメートルサイズの粒子状でシリカゲル表面に形成することに成功し、これを触媒として水素化・酸化・異性化などの反応を行い、純金属および固溶体合金と比べて高い活性・選択性安定性を持つ触媒を得た。
金属触媒の性能向上のため、第2金属を添加する方法は以前から広く行われてきたが、そのほとんどがランダムな原子配列をとる固溶体合金に関するものであった。我々は規則的原子配列を持つ、すなわち結晶構造を持つ合金である金属間化合物に着目し、その金属表面の特異な原子配列が生起するユニークな触媒作用を解明することに成功した。これにより数百種類以上ある金属間化合物が新規な金属触媒としての大きな可能性を持つことを、触媒研究者に広く知らしめた。
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