研究課題/領域番号 |
16H04672
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2018) 大阪大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
村松 里衣子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 部長 (90536880)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2016年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 髄鞘 / 神経回路 / 脱髄 / 血液脳関門 / 白質 / 細胞増殖 / 脊髄 / オリゴデンドロサイト / ミエリン |
研究成果の概要 |
脳や脊髄からなる中枢神経系が傷つくと、様々な重篤な症状があらわれる。症状はわずかではあるが自然回復し、それは傷ついた神経回路が自然に修復したためと考えられている。研究代表者は、傷ついた神経回路が自然に修復するメカニズムについて、病巣では血液脳関門が破綻している点に着目し、血管から脳内に流入する血液の中に含まれる分子の働きに着目した。その結果、血液の中に含まれる分子の一部に、神経回路の修復を促す作用があることがわかり、その分子群は、脳以外の臓器から分泌されるホルモン様の挙動をするものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳の神経回路の修復研究は、脳の内部の細胞や分子の働きを理解する形で知見が積み上げられている。一方、病態では、病巣周囲で血管のバリア機能が破綻し、血液が脳に流入しやすい状態になっている。血液には、種々の生理活性物質が含まれているが、血液の脳内への流入が神経回路の修復にいかなる影響を与えるかは不明であった。本研究は、血液を介して、脳以外の臓器が脳神経回路の修復を制御するという新しい知見を示すものであり、神経回路の修復研究に新しい方向性を示すものである。また、得られた分子メカニズムは、神経回路の修復により症状改善が見込める種々の疾患の治療薬のシーズとなるポテンシャルもあり、臨床的にも意義深い。
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