研究課題
基盤研究(B)
いもち病菌のヒストンメチル基転移酵素の中で、最も感染に影響が大きなMoSET1遺伝子に注目し、そのシグナル伝達の上流および下流の因子の同定を試みた。その結果、細胞外のシグナル受容からの情報系で大きな役割を果たすMAPキナーゼの一種であるPmK1とMoSET1が直接相互作用することを見出した。また、MoSET1の下流の転写因子として約10個の遺伝子に着目して遺伝子破壊を行ったが、胞子および付着器形成に関与する遺伝子を同定した。
イネ科植物いもち病菌は、我が国の稲作にとって最も重要な植物病原菌である。この菌は、感染の過程で細胞分化を行い付着器という特殊な細胞を形成し、植物へと侵入していく。この細胞分化にはクロマチン構造の変化が伴っていると想定されるが、本研究ではその変化に重要な役割を果たすMoSET1を中心として、そこに至るまでのシグナル伝達系、またそれに制御される下流遺伝子など、そのシグナルカスケードの一端を明らかにした。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)
Mol. Biol, Evol.
巻: 36 号: 6 ページ: 1148-1161
10.1093/molbev/msz045
J. Gen. Plant Pthol.
巻: 85 号: 3 ページ: 163-173
10.1007/s10327-019-00846-w
120006631028
Nucleic Acids Research
巻: 46 号: 5 ページ: 2495-2508
10.1093/nar/gkx1301
120006454533
Molecular Plant Pathology
巻: 19 号: 4 ページ: 975-985
10.1111/mpp.12583