研究課題/領域番号 |
16H05027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
猪島 康雄 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20355184)
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研究分担者 |
村上 智亮 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10728447)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | アミロイド / 血清アミロイドA / SAA / SAA3 / 上皮 / mRNA / タンパク質 / 細菌感染防御 / SAA1 / ムチン / 腸管上皮 |
研究成果の概要 |
マウスおよびウシの培養細胞、摘出臓器を用いて、血清アミロイドA3(SAA3)の上皮における細菌感染に対する反応について解析した。腸管、肺、乳腺、子宮を含む粘膜上皮において、グラム陰性菌の菌体抗原LPS、グラム陽性菌の菌体抗原LTA添加に対して、LPSにより鋭敏に反応し、SAA3が有意に発現上昇すること、SAA1は有意な発現上昇をしないこと、IL-6、TNF-α、MUC2産生などの炎症性サイトカインや抗菌物質の発現を誘導すること、その活性はSAA3の前半の配列が重要であることを明らかにした。抗生物質の代替としてSAA3利用の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能の詳細が未解明だったSAA3について、細菌に暴露されている上皮で感染防御の機能を有することを明らかにしたこと、その機能を発揮するのはSAA3の前半が重要であることを明らかにしたこと、それらがマウスだけでなくウシも同様であり、かつ生体でその現象を確認したことは、新たな粘膜免疫機構を示し学術的に大きな意義がある。 これらの成果は、宿主由来のSAA3タンパク質を合成し、現在使用されている抗生物質の代替として、噴霧器で肺に吸入したり、薬液やサプリメントとして乳腺、子宮内、腸管に投与することで、肺炎や乳房炎、子宮内膜炎、下痢の予防、治療に利用できる可能性を示しており、薬剤耐性菌対策にも貢献できる。
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