研究課題/領域番号 |
16H05047
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統合動物科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
後飯塚 僚 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (50301552)
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連携研究者 |
田久保 圭誉 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所生体恒常性プロジェクト, プロジェクト長 (50502788)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2016年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 造血 / 微小環境 / 転写因子 / 発生 / 再生 / 脾臓 / 脾腫 / 髄外造血 / 造血ニッチ / 骨髄増殖性疾患 / 応用動物 / 再生医学 / 免疫学 / 血液学 / 幹細胞 / 間葉系細胞 / 移植・再生医療 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 生体機能利用 |
研究成果の概要 |
リポ多糖(LPS)は細菌の構成成分であり、これを投与すると感染症時と同様に髄外造血が生じる。このようなLPS投与による髄外造血モデルを用いて解析した結果、脾臓の間葉系細胞でTlx1(脾臓器官形成に必須の転写因子)の発現上昇と造血制御因子の産生増加がみられ、造血幹細胞が本細胞に近接して局在することが判明した。また、マウスの脾臓間葉系細胞のTlx1を欠損させると、LPSによる造血制御因子の産生亢進ならびに脾臓での造血幹細胞数の増加がみられなくなった。これにより、脾臓におけるTlx1発現細胞ならびに本細胞におけるTlx1の発現上昇が、緊急時造血には必要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緊急時造血の起こる骨髄以外の組織における造血の制御機構が明らかになったことによって、緊急時には骨髄での造血因子の産生は抑制されるのに対して、脾臓では逆に上昇するなど、造血に関わる環境の共通性ならびに特殊性を比較することが可能になった。このことは、基礎医学的には、造血幹・前駆細胞の維持や機能に関わる環境構成要素の共通原理の解明に貢献でき、また、応用医学的には硬組織である骨内腔の骨髄間葉系細胞に比較し、容易に採取可能な脾臓間葉系細胞を用いた造血幹細胞培養系の構築への応用も期待できる。
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