研究課題/領域番号 |
16H05147
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
森口 尚 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (10447253)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2016年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | GATA因子 / 炎症性サイトカイン / GATA2 / リポ多糖 / 敗血症 / 感染防御 / 細菌人工染色体 / トランスジェニックマウス / ヒスタミン / アナフィラキシー / 腎虚血再灌流障害 / GATA転写因子群 / 阻害剤 / 腎集合管細胞 / 腎集合管 / 腎虚血再還流障害 / 急性腎臓病 / ミトキサントロン / 慢性炎症 / 転写因子複合体 / 慢性腎臓病 / 腎臓病 / 遺伝子発現制御 |
研究成果の概要 |
炎症性疾患の病態形成には、炎症性サイトカイン遺伝子群の産生制御機構が深く関わる。我々は、転写因子GATA2がマスト細胞や、その他の骨髄球系炎症細胞、腎尿細管などの様々な細胞で炎症性サイトカイン遺伝子群の発現を正に制御し、炎症性疾患への感受性を規定することを明らかにした。さらに新規に同定したGATA因子阻害剤であるミトキサントロンには、炎症性サイトカインレベルを減少させ、腎臓病誘導に対する予防効果および治療効果があることを見出した。これらの結果から、薬剤的なGATA因子抑制が組織内での炎症性サイトカイン誘導を抑制し、臓器障害を軽減する治療標的となると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性疾患やアレルギー疾患の患者数は増加傾向にあり、多角的な治療戦略の開発が期待されている。既存の治療薬として副腎皮質ステロイドなどの副作用を伴う薬剤や、薬価の高い生物学的製剤などがあげられるが、これらに替わる新薬の開発や、既存薬の再開発は重要な課題である。我々がGATA因子阻害剤として見出したミトキサントロンは、抗腫瘍薬として用いられてきた既存薬である。従ってヒトへの使用は可能であり、医療経済的にも問題は少ない。我々が示してきたようにミトキサントロンが顕著な抗炎症効果をみせることから、その適応を拡大し、新規作用機序による抗炎症薬、抗アレルギー薬として用いることも可能になってくると考えている。
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