研究課題
基盤研究(B)
脳、神経系は柔軟に外界に対応しているが、この柔軟性が障害される事が病気の始まりである。多くの治療法が、薬剤によりこの柔軟性を正常化しようとしている。本研究の最終目的は、ヒトの脳を外から刺激する事により、脳の柔軟性を元にもどし、治療する事である。今回の研究で、正常成人において脳を非侵襲的に反復磁気刺激することにより柔軟性を向上させること、向上の度合いが年齢とともに減少すること、磁気刺激が安全なこと、脊髄の前角細胞にも柔軟性を誘導できる事が証明された。アルツハイマー病、パーキンソン病などでは、この柔軟性が減少していて、磁気刺激が治療法として使用できる可能性が示された。
多くの病気の治療は薬物治療であり、脳の病気もその一つであろう。しかし、脳は刺激ができて、外科手術により電極を脳に留置して治療をする方法も試みられている。脳を頭蓋骨の外から刺激できる磁気刺激が開発され、手術せずに治療をする事ができれば、社会的インパクトは大きい。本研究では、ヒトの脳を非侵襲的に磁気刺激することにより、脳の可塑性(柔軟性)が安全に誘導できる事が示された。さらに、パーキンソン病、アルツハイマー病などでは初期からこの柔軟性が障害されている事が証明された。従って、脳の柔軟性を増強させる事ができる、反復磁気刺激法は、今後脳神経疾患の治療法となる可能性がある。
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