研究課題/領域番号 |
16H05464
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中川 昌之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (90164144)
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研究分担者 |
榎田 英樹 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80347103)
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
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研究協力者 |
吉野 裕史
松下 良介
宮元 一隆
米森 雅也
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2016年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | マイクロRNA / 腎癌 / スニチニブ耐性 / microRNA / 腎細胞癌 / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
治療抵抗性腎癌のmiRNA発現プロファイルにおいて、miR-210-3pは発現が低下しTWIST1を標的とした癌抑制的作用を有した。miR-1274aは発現が亢進し癌抑制的作用を有するBMPR1Bを直接制御した。またHIF2α阻害薬の耐性獲得腎癌においてはPHGDH遺伝子の発現亢進によるセリン合成経路が活性化されPHGDHの阻害薬が耐性克服に有効であることを突き止めた。スニチニブ耐性腎細胞癌ではmiR-99a-3pの発現抑制が認められDNAの重合および修復に必要なRRM2を標的遺伝子とした。一連の研究で治療抵抗性腎癌の新規分子ネットワー クの一端が解明され新規治療法の開発に繋がると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で使用した分子標的薬治療後の剖検検体を用いたマイクロRNAプロファイルは、世界的に殆ど報告が無く、研究を進める上で大きなアドバンテージとなった。miR-210-3-p, miR-1271a, miR-99a-3pの解析を基点として、治療標的となる重要な分子の同定に成功した。またHIF2α阻害薬の耐性獲得腎癌においてはPHGDH遺伝子の発現亢進によるセリン合成経路の活性化を発見しPHGDHの阻害薬が耐性克服に有効であることを突き止めた。現在、有効な治療法が乏しい治療抵抗性腎癌に対する新たな治療戦略を見出した事は、臨床的に非常に重要な情報をもたらしたと考える。
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