研究課題/領域番号 |
16H05848
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
武 洲 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (10420598)
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研究分担者 |
中西 博 安田女子大学, 薬学部, 教授 (20155774)
西村 英紀 九州大学, 歯学研究院, 教授 (80208222)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2018年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2016年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 歯周病 / 認知機能 / 全身炎症 / アルツハイマー型認知症 / 口腔健康 / 疫学調査 |
研究成果の概要 |
重度歯周病は認知症の増悪因子と注目される。本研究はチベット族を対象に歯周病と認知機能との関連性に関する調査研究を行った。歯周病の罹患しないチベット族の高齢者に比較して重度歯周病を有する高齢者における認知機能(MMSEスコア)が有意に低下した。また歯周病の罹患しない軽度認知障害(MCI)並びにアルツハイマー型(AD)患者に比較して重度歯周病を罹患したMCIならびにAD患者のMMSEスコアが有意に低下し、MMSEスコアは全身炎症レベルと負相関することが明らかになった。さらに抗炎症作用のあるプロポリスの摂取(24ヶ月以上)により高齢者の全身性炎症を低下させるとともに認知低下を防ぐことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症には根本的な治療法が確立されていないため、その予防法の開発が地球規模に求められている。欧米では重度歯周病は認知症の増悪因子と注目されいる中、本研究は、日本人と遺伝子的に近縁な関係にあるチベット族中高年者において重度歯周病と認知機能との正相関、認知機能と全身炎症レベルとの負相関、さらに全身性炎症を低下させるとともに認知低下を防ぐことを明らかにした。本研究により日本国民に認知症対策としての歯科医療への関心を持たせるとともに、日本から世界へ発信し、日本から世界長寿健康社会づくりへの貢献が期待できる。
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