研究課題
若手研究(A)
短バンチ電子ビームが導体板の近傍を通過する際に、コヒーレント回折放射(CDR)と呼ばれるテラヘルツ帯域の電磁波が発生する。穴あきミラーで構成した光共振器に、その基本周波数に一致する繰り返しのマルチバンチビームを通過させる時、ミラーの穴で発生した各バンチからのCDRがコヒーレントに足し合わされ、強いテラヘルツ放射のエネルギーが取り出される(誘導放射)。誘導放射の現象を実験的に確認し、大強度テラヘルツ光源への応用を検討した。
近年の先端的な加速器で得られる、低エミッタンス、短バンチ、高繰り返し、の電子ビームを用いると、穴あき共振器に損失無くビームを通過させるレイアウトが実現できるようになった。テラヘルツ帯域で回折放射による誘導放射の現象を世界で初めて実験的に示した。コンパクトERL試験加速器のような超伝導線形加速器において、誘導回折放射による大強度広帯域テラヘルツ光源が実現可能であることを示した。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A: Accelerators, Spectrometers, Detectors and Associated Equipment
巻: 877 ページ: 197-219
10.1016/j.nima.2017.08.051
Nucl. Instrum. Meth. A
巻: 875 ページ: 156-164
10.1016/j.nima.2017.09.027