研究課題
若手研究(A)
がん免疫の中心となる免疫細胞はCD8+キラーT細胞であるが、ヘルパーT細胞やB細胞による制御メカニズムは不明である。本研究では、B細胞不全マウス(IgAを産生できないマウス)では、高い抗腫瘍免疫を示すことを発見した。その理由としては、Tregの割合が減っていること、またnaive CD8+T細胞が野生型とくらべて予め活性化状態にあることを明らかにした。B細胞不全マウスでは腸内細菌異常により、腸内環境と末梢を循環するnaive CD8+T細胞が優先的にType-I IFN刺激により活性化していた。Tregや腸内環境因子により総合的に制御されてる複雑な抗腫瘍免疫機構を解明した。
PD-1を中心としたがん免疫治療ががん治療の第一選択治療として実施されている。しかし、半数以上は不応答性である。腫瘍免疫はCD8+T細胞を中心とした細胞性免疫が重要である。なぜ抗PD-1 抗体治療に不応答な患がいるのか、その原因を解明するためには、これらのCD8+T細胞を中心とした細胞性免疫の免疫力を制御する様々な要因を総合的に理解する必要がある。本研究をとおして、CD8+T細胞による免疫制御がヘルパーT細胞やB細胞、腸内細菌によって複雑に制御されている機構を改名した。これらの結果は将来的に、がん治療の効果を上げるための基礎的知見を提供するものである。
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