研究課題/領域番号 |
16H06232
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾松 芳樹 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80437277)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2018年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2016年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / ニッチ / 間葉系幹細胞 / 骨髄 / CAR細胞 / Foxc1 / Ebf3 |
研究成果の概要 |
全身を循環する血液細胞・免疫担当細胞のほとんど全ては骨にとり囲まれた造血組織である骨髄で産生されるが、そのもとになる造血幹細胞はごくわずかしかなく、骨髄に存在する特殊な微小環境(ニッチ)によって維持されている。本研究では、造血幹細胞ニッチを構成する主要な細胞であるCXCL12高産生細網細胞(CAR細胞)の機能発現と維持に必須の分子基盤として転写因子Foxc1に加えて新たにEbf3を同定した。Ebf3はCAR細胞のサイトカイン産生を増強し、また骨芽細胞への分化を抑制することによりCAR細胞のニッチ機能の獲得と維持を行い、骨髄環境の恒常性を維持していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨髄に存在するCXCL12高発現細網細胞(CAR細胞)は造血幹細胞および前駆細胞の維持に必須の微小環境(ニッチ)を構成する細胞であるが、本研究によりCAR細胞に転写因子Ebf3が特異的に高発現すること、Ebf3および近縁な遺伝子であるEbf1をCAR細胞で欠損させたマウスではCAR細胞が骨芽細胞へと分化し骨髄腔が骨で埋まってしまうことが明らかになった。 脊椎動物の造血組織はなぜ硬い骨に保護された空間(骨髄腔)に存在しているのか、またこの骨髄腔がどのようにして維持されているかという問題に対し、造血幹細胞ニッチに必須の分子機構が深く関与することが明らかとなったことは本研究成果の大きな意義である。
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