研究課題/領域番号 |
16K00609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境材料・リサイクル
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
和嶋 隆昌 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (00380808)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 硫黄担持炭 / バイオマス廃棄物 / リサイクル / 重金属除去能 / 金属回収 / 重金属除去 / 廃棄物再資源化 / 反応・分離工学 / 水質汚濁・土壌汚染防止・浄化 / 環境材料 / 化学工学 |
研究成果の概要 |
本研究では、バイオマスを硫化物イオン溶液に浸漬し熱分解することで得られる硫黄担持炭の特異的な重金属吸着能を明らかにする。3種類の硫黄溶液に浸漬後もバイオマスのセルロース構造は残り、熱分解後に非晶質化し吸着能が発現した。Na2Sに浸漬した硫黄担持炭がもっとも多孔質化し高い吸着能を示した。ニッケルを吸着した硫黄担持炭を窒素雰囲気下で800℃ 以上で加熱した結果、Na2Sで作成した硫黄担持炭の表面には金属ニッケルが析出し、K2Sで作成した硫黄担持炭の表面には硫化ニッケルが析出した。竹粉末から作成した硫黄担持炭は、模擬汚染土壌中の鉛イオンを硫黄担持炭表面に硫黄化合物として析出させ、除去・不溶化できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、バイオマスへの新たな硫黄官能基の導入反応と導入した官能基の金属との吸着・還元に関する反応特性が新たに示されたこと、が挙げられる。これらは、硫黄に関する材料の生成や特性、その利用に関する新たな知見となる。社会的意義として、高価であった硫黄含有重金属吸着用活性炭を簡易にバイオマス廃棄物から製造できる可能性や重金属廃液から効率的に金属を除去・回収できる可能性、汚染土壌処理などにおける不溶化材としての利用の可能性、を示していることである。これらは、我が国の循環型社会の形成に寄与でき、重金属廃水で深刻な問題を抱えているアジア・アフリカ諸国における環境汚染対策の一助として期待できる。
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