研究課題/領域番号 |
16K00696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境政策・環境社会システム
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研究機関 | 山陽学園大学 (2017-2019) 総合地球環境学研究所 (2016) |
研究代表者 |
西村 武司 山陽学園大学, 地域マネジメント学部, 准教授 (80574029)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生物多様性 / 外来生物法 / 特定外来生物 / 外来種 / マルハナバチ / トマト生産者 / 相互モニタリング / 生態系サービス / トマト / 在来種 / アンケート調査 / 逃亡防止 / セイヨウオオマルハナバチ / セルフガバナンス / モラル・ハザード / 監視 |
研究成果の概要 |
温室トマト栽培では,花粉媒介昆虫としてセイヨウオオマルハナバチを使用することにより,トマト生産者は受粉作業の省力化とトマトの高品質化のメリットを享受する。ただし,外来種が温室外へ逃亡した場合,生態系への悪影響が生じる可能性があるため,外来生物法によって本種の使用時には生産者に逃亡防止策が求められる。この逃亡防止策の徹底には,環境省職員によるモニタリングだけでは不十分であることから,本研究では,トマト生産者同士による相互モニタリングの実行可能性について検討した。分析の結果,生態系に対する本種の影響に強い関心を持つ生産者などが相互モニタリングが実行可能であると考える傾向にあることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温室トマト栽培における外来種マルハナバチの使用は,トマト生産者にとって多くの便益がある一方で,国内の生態系を破壊する可能性がある。外来種マルハナバチを使用禁止にすれば,生態系破壊の可能性はなくなる一方で,トマト生産が成り立たなくなり,国内農業だけでなく,消費者にも不利益が及ぶ可能性がある。本研究では,外来生物法による罰則だけでなく,生産者同士で注意し合うことにより,外来種マルハナバチが温室から逃亡しないよう努力を促すことが可能であることが示された。環境と経済が対立する場面は社会において少なからず存在しており,本研究ではその一例を取り扱うことにより,両者の対立を緩和する方法を示した。
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