研究課題
基盤研究(C)
妊娠14週未満の妊婦99名に対して、身体測定、生活調査、腫骨骨超音波検査、血液検査を行い、妊娠後期、出産後1か月、4か月、12か月にも同様の調査を行った。妊娠前期の骨超音波値は、出産歴がある群の方が、出産歴がない群と比較して有意に低かった。骨超音波値と相関する因子としては、妊娠前期では、身長、体重、腹囲、妊娠前体重が正の相関を認め、妊娠後期においては、プロラクチン、出産後12か月では、エストラジオールが有意な正の相関を示した。また、中村学園大学の栄養系の女子学生631名を対象として、骨超音波値と関連する因子を探索したところ、骨格筋量、BMI、体重が正の相関、安静時心拍数が負の相関を認めた。
本研究では、妊娠・授乳期の踵骨骨超音波値が、特に授乳期に低下傾向を認め、妊娠前の体重および測定時の体重と負の相関を認めた。また女子大学生における解析でも、骨超音波値は、体重、骨格筋量と正の相関を認めた。妊娠前にやせを認める場合には、妊娠・授乳期の一時的な骨密度低下で、妊娠・授乳関連骨粗鬆症を発症するリスクが高くなるため、妊娠前に食事・運動療法などにより適正体重を維持し、骨量を増加させておくことが重要であると考えられた。
すべて 2018 2017 2016
すべて 学会発表 (12件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)