研究課題/領域番号 |
16K00911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
伊達 紫 宮崎大学, 理事・副学長 (70381100)
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研究協力者 |
秋枝 さやか
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 食物の性状 / 肥満 / 炎症 / カテコールアミン / 日本人型糖尿病 / インスリン抵抗性 / 膵β細胞 / 軟食 / 耐糖能異常 / 脂質異常症 |
研究成果の概要 |
肥満症、糖尿病、高血圧といった生活習慣病は年々増加傾向にあり、超高齢化時代において医療費の高騰の一因となっている。私たちは、目立った肥満を示さなくともこのような疾病に罹患した患者の要因を解明するため、“食物の性状”に着目して研究を行った。 軟らかい食物をラットに給餌したところ、体重増加は認めないが体脂肪率の高いラットを作出できた。同ラットの脂肪細胞は肥大化しており、脂肪組織での慢性炎症を認めた。体重を一定に保つための生体機構として、交感神経の賦活によるカテコールアミンの上昇が見られたことから、軟らかい食事を続ける食習慣が高血圧や心疾患、動脈硬化の一因となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの肥満研究は、主に高脂肪食摂取動物や遺伝子改変動物を用いて行われてきた。本研究では、食物の組成には変化はなく、普通食に水を加え軟らかい性状に変えた食餌をラットに給餌しただけで、体脂肪率の増加や脂肪細胞の肥大化、脂肪蓄積に関わる分子動態の変化が明らかとなった。超高齢化時代を迎え、生活習慣病の増加による医療費の高騰は、国の財政を圧迫するよう委員と考えても過言ではない。本研究成果は、「よく噛んで食べる」という食習慣を身につけることが健康寿命の延伸や医療費削減につながることを示唆しており、予防医学を展開する上で有意義な成果であると言える。
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