研究課題/領域番号 |
16K01159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 一橋大学 (2017-2019) 国立民族学博物館 (2016) |
研究代表者 |
馬場 幸栄 一橋大学, 社会科学古典資料センター, 助教 (10757363)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 緯度観測所 / 国立天文台 / 天文学史 / 科学史 / 科学技術史 / 木村栄 / ガラス乾板写真 / 文化財 / 国際緯度観測事業 / 近代科学技術史 / 岩手県水沢 / 登録有形文化財 / 緯度変化 / 極運動 / 国際観測事業 / 天文台 |
研究成果の概要 |
緯度観測所(岩手県奥州市水沢)の歴史を再構築するため、国立天文台や個人が所蔵する資料群を調査し、関係者への聴取調査を行った。ガラス乾板から復元した写真、簿冊『国有財産関係書類』から発見した図面、所員の証言から、眼視天頂儀室や歴代本館等の外観・構造および所員らの姿・担当業務を明らかにした。また、紙焼き写真、地域資料、所員の証言から、初代所長・木村栄が水沢宝生会を通して交流していた地域の名士を特定したほか、同観測所が大正時代から女性を積極的に雇用していたことも発見した。さらに、葉書、絵画、ビデオテープなど新たに発見した資料から、第2代・第3代所長や工作係長の人物像・業績も詳らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たに発見した写真・図面等の資料や関係者の証言から、緯度観測所の建物や所員の往時の姿が判明したほか、初代所長が地域文化交流や女性雇用に積極的であったこと、第2代・第3代所長と工作係長が各自の方法で同観測所の発展に貢献したことが明らかになった。この成果を受け、緯度観測所を再評価する動きが岩手県奥州市や国立天文台で高まり、同観測所の建物4棟が文化財登録されたほか、緯度観測所120周年記念講演会が奥州市文化会館で開催された。また、同観測所に関する展示・講演を毎年水沢で開催した結果、所員とその家族・友人が集うようになり、緯度観測所コミュニティ・ネットワークの再生と世代を超えた歴史の伝承が促進された。
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