研究課題/領域番号 |
16K01212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 総合地球環境学研究所 |
研究代表者 |
藪崎 志穂 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 研究員 (60447232)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 福島県北部沿岸域 / 地下水 / 湧水 / 津波 / 水質 / 安定同位体 / 滞留時間 / 地下水流動 / 福島県 / 福島県沿岸域 / 南相馬市 |
研究成果の概要 |
福島県北部沿岸域とその周辺地域を対象として2016年11月~2020年2月に調査を行った。地下水や湧水等ではCa-HCO3型を示す地点が多いが,Na-HCO3型やCa-SO4型,Na-Cl型など複数の組成が存在しており,滞留時間の違いや地質,津波による影響等が現れていることを把握した。特に南相馬市南部に位置する湧水や自噴井の水質はNa-HCO3型で,安定同位体比は相対的に低いため,涵養域の標高は高く,滞留時間が長い水であると考えられる。また南相馬市~飯舘村の標高の異なる4地点で採取した降水の同位体比と標高には明瞭な負の相関が認められ,この結果を利用して地下水等の涵養域を推定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2011年3月の震災による津波被害によって生じた沿岸域近くの地下水等の塩水化や重金属による汚染,時間経過に伴う水質の変化を把握することは,沿岸域の今後の農業や工業等における水利用を行う際にも重要な情報となり得る。また,現在進められている沿岸域を中心とした土地改良や堤防の建設に伴う地下水の水質や水位,地下水流動等の変化の有無を検討する際に沿岸域での調査結果を活用することができ,将来的な水利用を考える際にも重要なデータを提供することができる。福島県沿岸域の調査は現在も継続しており,こうしたデータを蓄積して将来的な予測に寄与することができるという点が,本研究の学術的および社会的意義であるといえる。
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