研究課題
基盤研究(C)
ヒト非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:以下NASH)の組織試料を用いて、網羅的な遺伝子発現解析を行ったところ、ステージの初期から、機能的に関連した遺伝子群が、協調して発現変動する「遺伝子クラスター」を形成していた。興味深い遺伝子群について、サイトカイン、脂質、酸化ストレスなど、発現を変化させるシグナルや転写因子を、ヒト細胞株を用いて探索した。
NASHは極めて頻度の高い疾患であるだけでなく、肝がんの発生母地として、また心血管病変のハイリスクとして重要であるが、病態の多くが不明で、侵襲的な肝生検以外に確定した診断方法がなく、さらに有効な治療薬もないなど、unmet medical needsの代表的疾患である。本研究は実際のヒト組織を用いてNASHの分子病態を明らかにし、画期的な診断・治療薬の開発への道を開く可能性を秘めた研究である。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
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