研究課題/領域番号 |
16K01988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
内藤 直樹 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (70467421)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メガキャンプ / 難民経済 / 人新世 / ケア / 食 / 生業 / ホストコミュニティ / 人道支援 / ホストーゲスト関係 / 食料安全保障 / 市場 / 紛争 / 難民の地域統合 / アフリカ / 長期化難民 / 難民キャンプ / ニャルグス / ダダーブ / 食文化 / 配給食 / 民族学 / 国際協力 / 難民 / メディア |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、難民キャンプという包摂/排除空間における食料の交換領域-市場-が創出・展開される過程を明らかにすることにある。人類学における古典的な食文化研究の視座を持ちだすまでも無く、我われ人類にとって「食料」とは、単に生きるために必要なモノであるだけでなく、「よく生きる」ために必要なモノである。難民キャンプという食料の入手に関する制約が強い空間において、「よく生きる」ために必要なモノの調達をめぐって人びとはいかなるネットワークを構築しているのだろうか。この問いに答えるために、本研究ではケニアのダダーブ難民キャンプとタンザニアのニャルグス難民キャンプにおける市場の形成過程を比較した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで難民状態は過渡的な現象として捉えられていたため、緊急性の高い人道支援の対象であった。だが長期化する難民状態は、従来の「過渡的」モデルに基づく難民支援パラダイムに根源的な再考を迫っている。これに対して本研究では、難民キャンプおよびその周辺に暮らす難民とホストによる経済活動に関する比較研究を実施し、(1) 定住地や難民キャンプとその周辺には巨大なマーケットや労働市場が創出されており、(2)それらはホスト社会にポジティブなインパクトを与えており、(3) そこでの経済活動も多様であることを明らかにした。これは難民への人道的支援とホスト社会への開発援助の統合を構想する際に重要な基礎資料となる。
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