研究課題/領域番号 |
16K02042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 青森中央学院大学 |
研究代表者 |
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 講師 (70595694)
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研究分担者 |
北原 かな子 青森中央学院大学, 看護学部, 教授 (80405943)
石丸 恵利子 広島大学, 総合博物館, 研究員 (50510286)
藤田 尚 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40278007)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 古病理学 / ストレスマーカー / 骨考古学 / 人骨 / エナメル質減形成 / 梅毒 / 齲蝕 / 江戸時代 / 近世 / 古病理学的ストレスマーカー / ハンセン病 / 関節疾患 / 骨折 / 古病理 / 関節症 / 人類学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、江戸時代の男女の健康格差を明らかにすることであった。方法として、北東北太平洋岸地域から出土した人骨に残る古病理学的痕跡(骨梅毒、虫歯、関節疾患)や、栄養状態の指標であるストレスマーカー(エナメル質減形成)を観察した。 その結果、栄養状態悪化の指標であるエナメル質減形成の出現率において、男女の間に有意差は無かった。 人骨の出土した北東北沿岸地域は江戸時代、飢饉に苦しんだ土地柄である。今回の結果は、江戸時代に家の継承のため男児を尊重した地域がある一方で、生き残ることを重視し、性別の隔てなく子どもを育んだ当該地域の特性の表れと推察できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸時代は女性の地位低下の傾向が強くなった社会と考えられている。一方で、身分階層、都市と農村の違いなど、女性がおかれた社会状況により、その役割は一概に言えないことも指摘されている。 江戸時代の人骨研究は資料の豊富な江戸市中が中心であるが、地方の人骨には集団の特徴がより明確に表れている可能性がある。先行研究では地方の城下町において、エナメル質減形成の出現率に男女差のあることが指摘されていた。本研究では同出現率に男女差の無い地域が存在することを明らかにした。 本研究は、地域における江戸時代の多様性を人骨から実証し、性別による健康格差が地域によって異なることを示したものである。
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