研究課題/領域番号 |
16K02196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
磯前 順一 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (60232378)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 聖なるもの / 公共性 / 聖俗論 / 聖賤論 / 日本宗教史 / 被差別部落 / 世俗化論 / 主体化論 / 聖賎論 / 共存 / 排除 / 被差別部落史 / 天皇制 / 宗教史 / 聖と賎 / 差別 / 神道 / 仏教 |
研究成果の概要 |
これまで日本宗教史においては、おもに自由と差別とは対立するものとして描かれてきた。一方、「聖なるもの」に関する宗教研究の議論を再検討した結果、「聖(sacred)」が「俗(profane)」と「世俗(secular)」との関係性でそれぞれ異なる意味を持つことがあきらかになった。これらから、自由と差別とはむしろ切り離すことのできない関係にあるのではないかという理論的枠組みが導かれた。その上で、京都の清水坂、奈良の奈良阪、大阪の旧渡辺村などのフィールドワークを交えつつ、日本の歴史研究や差別研究を批判的に再検討し、日本における聖なるものと公共空間の関係を具体的に考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「聖」と「俗」との関係性に、「聖」と「賤」との関係性を重ねあわせて考察することで、公共空間における自由と差別とが、たんに対立するものとしてではなく、むしろたがいに不可分な関係にあるという理論的枠組みが導かれた。これは、日本宗教史や宗教研究の分野にあらたな視座をもたらすとともに、現代社会におけるさまざまな差別や排除の構造を分析し、よりよい公共空間とはなにかを模索するにあたって、重要な論点を提供するものである。
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