研究課題/領域番号 |
16K02244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 愛知県立芸術大学 |
研究代表者 |
山本 裕之 愛知県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (70361037)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 微分音 / 4分音 / 現代音楽 / ピアノ / 錯聴 / 音の歪み / 芸術諸学 / 作曲 |
研究成果の概要 |
「4分音」、すなわち楽曲で従来使用する1オクターヴ内の12の音をさらに半分に区切った音程を、ピアノと他の楽器で「衝突」させると、ピアノの音が「歪んだ」ように聞こえるが、この現象が楽曲の中でどのような条件において効率的に発生するかを研究した。その結果、この現象は4分音の楽器に対してピアノが同時に鳴るか遅れて鳴る場合に比較的起こりやすいことが確認されたが、さらに4分音の楽器の倍音にまでこの現象が認められることも分かった。またこの現象は聴覚における錯覚、すなわち「錯聴」であると考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
平均律の使用が一般化した近代の音楽において、4分音は約100年前より一部の作曲家によって使用され始め、現代音楽においてはより普遍的な作曲資源として利用されている。その利用目的や方法は様々であるが、本研究は4分音を「衝突」させることによって錯聴が引き起こされることおよびその効率的な方法を明らかにした。特に調律が固定されているピアノを用いて4分音の錯聴を利用することは、今後現代音楽の世界でより利用が一般化されると考えられる作曲資源としての4分音の利用方法に、従来とは異なる道筋を示す糸口になり得ると思われる。
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