研究課題/領域番号 |
16K02292
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 (2017-2019) 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 (2016) |
研究代表者 |
小野 真由美 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化財情報資料部, 主任研究員 (90356270)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本美術 / 江戸絵画 / 狩野派 / 土佐派 / 御用絵師 / 柳営御物 / 探幽縮図 / 常信縮図 / 画法書 / 狩野探幽 / 狩野常信 / 土佐光起 / 戊辰切 / 永井尚政 / 徳川幕府 / 明暦の大火 / 美術史 / 江戸時代 / 贈与論 |
研究成果の概要 |
御物とは王権を象徴するもののひとつである。徳川幕府の御物「柳営御物」は、明暦の大火(1657年)で罹災し、そのほとんどが焼失してしまうが、諸大名からの献上品によって再構築されていった。その背景には、主君と家臣の主従関係における献上と下賜という贈与システムがあった。幕府の贈与においては、名物・名品を権威付ける鑑定が重視された。その鑑定を担ったのが御用絵師・狩野家であった。本研究では、大火後に新たに築かれていった御物の様相を、「柳営御物集」諸本や幕府関連史料によって確認し、狩野家の鑑定控え「探幽縮図」「常信縮図」を読み解くことで、御用絵師がになった文化的役割を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明暦の大火(1657年)で焼失した柳営御物が、大名の献上品によって再構築されたことを究明し、とくに節目となる『銅御蔵御掛物御歌書極代付之帳』制作(1691年)の際に、狩野家および古筆家が公儀の鑑定を行ったことの意義を明らかとした。また狩野家の鑑定控え「探幽縮図」等を読解することで、江戸時代における名物名画に関する重要な資料を提示した。
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