研究課題/領域番号 |
16K02426
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 東大阪大学 |
研究代表者 |
渡邊 ルリ 東大阪大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90263417)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 野上弥生子 / 台湾 / 原住民 / 理蕃政策 / 植民地 / 1935年 / 始政40周年記念台湾博覧会 / 霧社事件 / 原住民族 / 日本近代文学 / 野上彌生子 / 原住民族知識人 / 始政40周年記念台湾博覧會 / 花蓮 / 大武 / 台南 |
研究成果の概要 |
1935年に台湾を訪問した野上弥生子の紀行文『台湾』を中心とする日本統治期台湾関連の日本語文献について、日本及び台湾の文献調査、現地調査、大武・花蓮にて弥生子が面会した人物の家族への聞き取り調査により、史料的価値と文学的価値の意味づけを行った。特に理蕃政策下における台湾原住民族において、「霧社事件から5年後の霧社」「パイワン族頭目カヤマの一族」「施政四十年博覧会及び記念事業」等、『台湾』の記述内容を同時代文献と比較し、日本人作家の視座に見る限定性と独自性を論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、日本統治期台湾における官憲側からの情報・それを踏まえた理蕃政策の内容について、国内外の文献と原住民側への聞き取り調査によって検証した。第二に、日本統治期台湾関連の日本語作品に関して、認識に限定性をもつ日本人作家が、統治側の意図を超えて原住民族知識人の生と内面を描出したことに文学的意義を捉え、作品構造および文学的表現を通じてあらわれる台湾認識を再評価した。第三に、霧社事件関連をはじめ、1930年代の台湾原住民及び理蕃政策に関わる記事に関し、国内外のデータベース・図書館所蔵文献の調査を行った。
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