研究課題/領域番号 |
16K02461
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
不破 有理 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (60156982)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トマス・マロリー / 『アーサー王の死』 / 19世紀英国出版史 / アーサー王文学 / 中世主義 / Robert Wilks / Joseph Haslewood / William Caxton / トマス・マロリー『アーサー王の死』 / Globe edition / Sir Edward Strachey / 頭韻詩『アーサーの死』 / 初期英語文献協会 / Sir Thomas Malory / 『アーサー王の死』のテクスト出版史 / アーサー王物語 / 19世紀英国の出版史 / グローブ版 / 中世主義 Medievalism / Sir Thomas Malory マロリー / Morte Darthur『アーサー王の死』 / 夏目漱石 / 「薤露行」 / 19世紀出版史 / Lady of Shalott / Alfred Tennyson テニスン / _Morte Darthur_ / 薤露行 / Thomas Malory / アーサー王の死 / Arthurian Revival / テクスト出版史 / Alfred Tennyson / ウィリアム・キャクストン / アーサー王 / 19世紀初頭の出版史 / 書誌学 / 読者論 / 書物史 / 英米文学 / アーサー王伝説 / 出版史 / 民族意識 |
研究成果の概要 |
19世紀英国の中世主義復興の要因の一つはアーサー王伝説の復活である。トマス・マロリーの『アーサー王の死』はアルフレッド・テニスンの新たなアーサー王物語詩を生み、今なお日本のサブカルチャーにも影響を与えている。本研究は1816年版『アーサー王の死』のウィルクス版とウォーカー版を、実験書誌学によって特定された判型から印刷時間を割り出し、出版競争を明らかにし、1816-1817年に3種のテクストが刊行された出版の謎を解明した。未刊行書簡や伝記的史料を発掘し、印刷業者をロバート・ウィルクスと特定し、その半生を再構築し、編集者ジョセフ・ヘイズルウッドの功績をパラテクスト的要素からも初めて評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『アーサー王の死』の復刻版刊行(2017年)は、これまで入手困難な貴重書を参照可能なテクストとして世に送り出した。これにより、アーサー王伝説復興の重要なテクストを研究者が直接手に取ることを可能とし、マロリー学研究の将来の可能性を広げた点で社会的な意義がある。さらに解説では新たに書物学的側面から1816年版のウィルクス版とウォーカー版の詳細な分析を行い書誌学上の発見をし、マロリー書誌学の修正に貢献した。また未刊行資料の発掘と分析によって、1816年ウィルクス版印刷業者を特定し、その半生を再構築・活写した。事例研究を通して、19世紀初頭ロンドンの印刷工房の生業と書籍業界の社会史に貢献したといえる。
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