研究課題/領域番号 |
16K02490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
里内 克己 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 教授 (10215874)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Mark Twain / 自伝 / 罪悪感 / 人種 / 良心 / 分身 / マーク・トウェイン / 未発表作 / 『それはどっちだったか』 / ブッカー・T・ワシントン / フィクション化 / トウェイン / 小説の自伝性 / 伝記的事実 / 翻訳 / 小説と伝記的事実 / 罪悪感と良心 |
研究成果の概要 |
最晩年の小説『それはどっちだったか』を中心に、マーク・トウェインの作品における伝記的事実とフィクションとの間の相互交渉の様相を検討し、諸論考を活字および口頭で発表した。この作家が最も関心を抱く分身・罪悪感・人種といったモチーフが、絡まり合いながら一貫してトウェイン作品の特徴となり、初期の『ハワイ通信』『金ぴか時代』、中期の〈サイモン・ホイーラー連作〉などを経て、晩年の未発表作品群へと発展していく経緯をかなりの程度明らかにした。トウェイン作品の伝記的背景を知るうえで必須の参考資料である『自伝』については、1906年より雑誌連載されたヴァージョンを日本語に訳出し、書籍として出版を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
米国を代表する文学者トウェインについては、既におびただしい量の先行研究があるが、晩年の小説『それはどっちだったか』は重要でありながらほとんど黙殺されてきた。本研究はその空所を補う意義を有している。とりわけ、トウェインの初期・中期の作品群の延長線上に『それはどっちだったか』を定位することにより、それが作家活動の長いキャリアにおいてかなめの位置にある作品であることを明らかにし、トウェイン研究に大きく貢献した。また、『〈連載版〉マーク・トウェイン自伝』を訳出し、最新の学術的な知見に裏打ちされた解説や注釈と併せて出版することで、トウェインという文学者の新たな魅力を一般の読者に伝えることができた。
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