研究課題/領域番号 |
16K02570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
丸田 千花子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 准教授 (00548414)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | スペイン現代文学 / 文学と社会学 / スペイン内戦後文学 / 社会の危機 / 亡命知識人 / フランシスコ・アヤラ / 亡命文学 / スペイン文学 / 小説 / 社会学と文学 / 知識人 / 外国文学(中・英・仏・独除く) / 文学社会学 / スペイン語圏 |
研究成果の概要 |
本研究では、社会学者であり文学者であるフランシスコ・アヤラ(1906-2009)の文学と社会学が融合する場としての小説について研究した。20世紀スペイン社会が経験した社会の危機を、アヤラは社会学の著作と小説で一貫して問い続けた。そのアヤラの1940年代から1960年代の著作を分析・考察した。結果、アヤラは社会の変革や危機についての考察を新聞、文芸誌や著書などで発表するだけではなく、抽象的観念的になりがちな社会学的な論考を、小説において具体的な日常生活のエピソードや人物に置換した。その試みは社会の危機をより広く一般読者に知らしめ、問題を提起し共有することを目的としたものだった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて、社会学の著作と小説との照応関係を研究した結果、先行研究で看過されてきた点や新たな知見を国内外に発信することができた。従前、アヤラ研究は文学作品を焦点とした研究が中心となっていたが、本研究により、アヤラ研究においては、文学作品だけではなく、彼の社会学の著作を含めた包括的な研究をする必要性を提起できた。またアヤラの著作とスペイン国内外のアヤラ研究を管理しているアヤラ財団に本研究成果を欧文で提供したことで各分野のアヤラ研究(文学、社会学、哲学、政治学など)の発展に少なからず貢献することができた。また研究過程で見出した文献情報の訂正なども財団に報告できた点からも国際的な貢献ができた。
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