研究課題/領域番号 |
16K02638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
浅田 裕子 昭和女子大学, グローバルビジネス学部, 准教授 (10735476)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日本手話 / 統語論 / 生成文法 / 等位構造 / 日本語 / 同時性 / 統辞論 / List buoy / 対称性 / 言語学 |
研究成果の概要 |
本研究は、3年間にわたり母語話者の協力と多くの助言を得ながら、日本手話における等位構造の統語・意味特性を調べ、体系的に記述した。日本語の「と」「か」に相当する等位接続詞の種類とその分布、接続詞がつなぐ等位句の同時表出の可能性、「AとB(どちらか)」のように使用される等位接続の一般用法と日本語・アメリカ手話の一般用法との言語間の違い、そして、これまでの手話言語研究では報告されていない日本手話のもつ「内向き」タイプの「手のリスト」List Buoy、及び等位接続文の等位構造制約に関して調査を進めた。得られた記述からは、ジェスチャーと言語の違いなど人間言語に関する有意義な貢献を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が明らかにした日本手話における等位構造の振る舞いに関する成果は、日本手話という個別言語の特性記述にとどまらず、手話言語・音声言語との比較を通して、言語の音韻部門での線状性や言語発達及び言語進化におけるジェスチャーからの文法化など、人間言語の普遍性の内実解明へ貢献することができた。手話言語の科学的・実証的研究の重要性を示すものとなった。更に本研究では、研究協力者である母語話者との緊密な連携を通して、母語話者の意識下にあった精密な等位接続詞の使い分けや文法特性を顕在化させ、それらを再度ろう者に伝えていくという双方向の交流が実現でき、発展途上にある手話言語研究の振興に寄与することができた。
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