研究課題/領域番号 |
16K02779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
成田 広樹 東海大学, 文学部, 講師 (60609767)
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研究分担者 |
木村 博子 千葉工業大学, 工学部, 助教 (40637633)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 統語論・統辞法/syntax / 生成文法/generative grammar / 併合/Merge / 対称性/symmetry / 省略/ellipsis / 投射/projection / 形式素性/formal features / 移動/movement / syntax/統語論/統辞法 / symmetry principle/対称性原理 / Merge-generability / 併合生成可能性 / Ellipsis/省略 / 省略における構造的相同性 / fragment answers/短縮応答 / idiom/イディオム / 句構造の対称性 / 省略 / 削除 / 形態格 / 分散形態論 / 短縮応答 / 複合語形成 / 極小主義プログラム / 句構造の内心性 / 併合 / 対称性原理 / 線形化 / 素性均衡 / 一致素性 / 音声化 / 統辞法・統語論 / 形態素性 / 素句構造 |
研究成果の概要 |
生成文法理論において支配的に仮定されてきた投射の概念を全面的に破棄し、集合形成演算としての併合に基づく厳密な対称的素句構造理論を構築した。特に、併合操作の対称性、意味・音声インターフェイス表示への写像(移送)に供される構造の形式素性の分布についての均衡化、および人間言語の移動操作を律する基準凍結の効果を統一的に導出する仮説としての対称性原理を提案した。さらに、併合生成可能性の制約の脳科学的実証、省略削除操作における形態論的制約の解明、フェイズ毎の周期的線形化メカニズムの究明、生成文法理論の哲学的意義付けについて成果を上げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間言語の根底に潜む対称構造の内実を究明した。世界に数万と存在する自然言語は語順や語彙の発音等々、その音声形態的側面について多大な多様性・非対称性を示すが、本研究課題の研究成果によれば、このような表層上の言語間差異の背後には、普遍的・統一的な対称構造が潜んでいる。自然界が作り出す有機物・無機物のデザインには対称構造が多く見られることなどから考えると、言語のような心的対象の背後にもやはり対称構造が潜んでいるという知見は、本研究課題が提案する対称性原理が、世界の物理的側面と心的側面の両方に通底する統合的原理である可能性を強く示唆するものであり、言語研究の学際的意義を一層際立たせるものである。
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