研究課題/領域番号 |
16K03061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
中川 すがね 愛知学院大学, 文学部, 教授 (80227743)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 和算 / 啓蒙的和算書 / 塵劫記 / 貨幣両替 / 両替算 / 商取引 / 日本史 / 経済史 |
研究成果の概要 |
江戸時代に出版された民衆を対象として出版された啓蒙的和算書について、所在調査を行い、それに基づいて和算書の調査を実施した。その結果として400点ほどの啓蒙的和算書をデータベース化した。啓蒙的和算書は重版等が多いため、出版者である京都・大坂・江戸の本屋仲間の史料とも照合し、その系統をある程度明らかにしたことは成果である。近世前期は塵劫記の影響が強いが、次第に現実の経済活動に対応して例題の内容が変容し、18世紀半ば以降は出版数も激増して内容も多様化し、両替換算表を掲載するなど簡便さを強調するものも増えた。多地域の本屋による共同出版が行われており、和算の需要が庶民にまで拡大していることがわかる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸時代に日本で発達した和算が世界的にも先進的内容を有していたことはよく知られており、その遊戯的側面も有名である。しかしその変容についてふれた研究はほとんどなく、本研究はそのきっかけを与えるものである。本研究は貨幣改鋳が行われるとそれに応じた例題が登場するなど、啓蒙的和算書がその地域・その時代に応じて変化して行っていることを明らかにし、さまざまな職種の人に役立つように多彩な内容となったことを明らかにした。本研究ではふれることができなかったが、運賃計算や商品売買、年貢の計算など現実を反映した例題が出されており、今後啓蒙的和算書を併用した経済史研究が可能となると考える。
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