研究課題/領域番号 |
16K03809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 厚海 広島大学, 社会科学研究科, 教授 (10388712)
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研究分担者 |
下野 由貴 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (20379473)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 産業集積 / タイ / 自動車産業 / サプライヤー・システム / 日系企業 / Tier2 / 系列関係 / 系列取引 / 海外進出 / 技術支援 / 系列 / 工業団地 |
研究成果の概要 |
タイの自動車産業集積の形成過程では、日系企業が中心的な役割を果たしてきたが、特に、Tier2企業では系列関係は崩れ、自由競争も生じている。また、企業城下町から進出する企業が多いが、系列関係に捉われない自由競争の下で、サプライチェーンを形成され、先発者優位が生じた。一見、日本国内の企業城下町の移転に見えるが、集積内部での取引関係は日本とは異なる。また、日系企業と地場企業との合弁事業の歴史は長いが、地場側は技術面で日系側に依存している。地場側の技術吸収能力が低く、Tier2を育てる力が十分になく、日系企業に技術的優位性が生じた結果、日系企業が技術優位性をもつ自動車産業集積が形成されたといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、タイの自動車産業集積の形成過程について、サプライヤー・システム構築の視点から検討した点にある。特に、①日系企業間では系列取引と自由競争を併存させて競争優位を構築したこと、②地場大手企業側の技術吸収が十分ではなく、日系中小企業にも技術的優位性が存続していることを解明し、その結果、日系企業が中核となる産業集積が形成されたことを明らかにした。 また既存研究では、生産拠点の海外移転に伴う、産業集積の形成過程の検討は不十分であり、学術的意義としては、産業集積の形成過程における日系企業間の関係と日系企業と地場企業間の関係を検討し、海外の産業集積の形成過程を解明した点にあるといえる。
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