研究課題/領域番号 |
16K04255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
石井 宏典 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (90272103)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 同郷コミュニティ / 伝統行事の継承 / 母村と都市 / 老年期 / 場所 / 連続性 / 自然の循環 / 沖縄 / 年中祭祀 / 自然 / 社会系心理学 / 伝統行事 / コミュニティ / 同郷 |
研究成果の概要 |
本研究は、同郷コミュニティの老年期女性たちが参加する母村の伝統行事の継承過程に着目し、参与観察とインタビューによる実態把握をとおして、行事継承の意義について考察した。豊作豊漁を祈願するこれらの行事は、昔ながらの場所とやり方で執行することにより、参加者たちに過去の想起をうながし連続性の感覚をもたらしていた。老齢の女性祭司による拝みは、ムラにおける生者と死者との秩序をまもり、人びとの営みを自然の循環と調和させることを教えていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究をとおして、地域において伝統行事を継承することの意義のいくつかを明らかにすることができた。①伝統行事は、地域コミュニティの住民とその出身者との交流を促す機会となりうる。②伝統行事を、これまでと同じ場所でかつ変わらぬやり方で執行することをとおして、現在と過去そして生者と死者(先祖)が結ばれ、参加者に連続性の感覚が育まれる。③伝統行事は、人と自然の結びつきを再認識させ、自然の循環のなかに人間の営みを位置づけることを教える。これらの知見は、地域コミュニティの再生という今日的課題に取り組むさいにも重要な示唆を与えうる。
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