研究課題/領域番号 |
16K04262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柳澤 邦昭 京都大学, こころの未来研究センター, 特定助教 (10722332)
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研究協力者 |
阿部 修士
中井 隆介
浅野 孝平
嘉志摩 江身子
杉浦 仁美
加藤 樹里
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 死の想像 / 社会的時間割引 / 報酬価値 / 未来思考 / 血縁関係 / 自己報酬の価値 / 集団報酬の価値 / fMRI |
研究成果の概要 |
ヒトは他の動物と違い、いずれ死が訪れることの認識が可能である。これはヒトにおいて未来を展望する能力が極めて発達していることに由来する。このようなヒトに特異的な認知能力は、将来の計画や行動に様々な影響を与えることが考えられる。そこで、本研究では社会的時間割引(時間経過に伴い、内集団成員が獲得する報酬の主観的価値が減衰する現象)に人生の有限性を認識することの影響とその効果の背景にある神経基盤について検討を実施した。機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた実験の結果、右下頭頂小葉が、自身の人生の有限性と報酬の価値を統合する役割を果たす可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来の多くの研究が実施してきた時間割引(時間経過に伴い、自身の獲得する報酬の主観的価値が減衰する現象)の枠組みを内集団へと広げ、社会的時間割引に対する死を意識することの影響を検討した。これらの研究は、現代社会が抱える未来への意思決定(次世代への継承、限りある資源の有効利用)を考察する契機となり、 社会的に大きな意味を持つと考えられる。また、心理学だけでなく、その周辺学術領域(神経科学、経済学など)との学際融合に基づく現象の解明を図った点で学術的意義の高い研究といえる。
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