研究課題/領域番号 |
16K04419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
一谷 幸男 筑波大学, 人間系, 教授 (80176289)
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研究分担者 |
山田 一夫 筑波大学, 人間系, 准教授 (30282312)
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研究協力者 |
椙田 麻菜美
小澤 貴明
岩村 越史
畠山 太一
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 記憶 / 海馬 / 自発的物体再認 / 新規蛋白質合成 / 時間順序記憶 / ラット / 自発的物体位置再認 / 蛋白質合成 |
研究成果の概要 |
自発的物体再認とは、動物が見慣れた物体よりも新奇な物体をより多く探索する生得的な傾向であり、これを利用して海馬の記憶機能を調べた。海馬のグルタミン酸NMDA受容体が、近時の記憶の想起よりも遠い記憶の想起にとって重要であること、その役割は記憶痕跡が弱まったときの方が大きい可能性、時間順序の記憶においても重要であること、さらに海馬の蛋白質新規合成が、物体位置の記憶を固定する段階で重要な役割を果たすことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳辺縁系の海馬は、ヒトを含む広範な動物の記憶・学習に不可欠の役割を果たすといわれる。本研究では、従来多くの研究で用いられてきた記憶課題とは異なり、特別の訓練や動機づけを必要とせず、動物が自発的にその場面に置かれた物体を探索するという行動を利用して記憶能力を測定することで、いくつかの新たな知見を得た。特に海馬のグルタミン酸受容体の1つであるNMDA受容体が、近時と遠隔の記憶の想起に関わるか、時間順序の記憶に関わるのか、さらに物体位置の再認では海馬の蛋白質合成が、記憶のどの段階で役割を果たすのかが示唆された。記憶研究における自発的物体再認テストの有効性が示された。
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