研究課題/領域番号 |
16K04432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
竹内 龍人 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50396165)
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研究分担者 |
吉本 早苗 広島大学, 総合科学研究科, 助教 (80773407)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 運動視 / 錯視 / 神経伝達物質 / 視覚的注意 / 心理物理実験 / 空間的注意 / プライミング / 個人差 / 視覚運動 / MRS / GABA / グルタミン酸 / 視覚 |
研究成果の概要 |
本研究では視知覚における個人差の原因は何かという問題を解明するために、神経伝達物質の濃度及び視覚的注意の機能に着目した。視覚運動刺激としては、運動対比/同化を引き起こす刺激対を使用した。この刺激対では先行刺激の諸特性が後続するテスト刺激の見え方を変えるが、これまでの研究から個人差が大きいことが知られている。 実験の結果、運動対比/同化において個人差を生じさせている要因には、高次視覚野や運動視に関連する部位における神経伝達物質の濃度および視覚的注意の特性があることがわかった。これらの結果は、個人差が初期視覚野より上の領域において発現する視覚機能に依存している可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視知覚の実験心理学的研究においては、個人差の問題はこれまで見過ごされてきた。本研究計画では、日常生活において重要な機能である運動視においてなぜ個人差が生じるのか、その理由を明らかにすることを目的とした。研究の結果、神経伝達物質の濃度および視覚的注意の特性が個人差をもたらしていることがわかった。 こうした知見を起点として、今後の知覚研究においては個人差をもたらす機序の解明が焦点の一つになると考えられる。また視覚的注意の運動視への影響は、視野安定の機構と関連しているという知見も得た。これらの結果は、安全な移動(例:交通)を可能とするための社会的基盤整備における基礎データになりうると考えられる。
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