研究課題/領域番号 |
16K04514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
佐喜本 愛 九州産業大学, 国際文化学部, 准教授 (90552216)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 奉安殿 / 小学校 / 地域 / 戦争遺跡 / 天皇制 / 戦後史 / 地域社会 / 建築物 / 戦後教育改革 / 教育史 / 聖域 / 教育学 |
研究成果の概要 |
本研究は福岡県京築地域に6つの奉安殿と1つの奉安庫が残存していることを明らかにした。この6つの小学校の奉安殿は、GHQの命令に従い小学校から「撤去」され、校外へ運び出されていた。その目的は戦没者を祀る慰霊塔として使用することだった。 これら残存奉安殿は石造りであるという共通点があり、特に注目すべきは、その一部だけではなく、台座を含めて戦前の形=原形が維持されていたことである。単に戦没者の位牌を入れる「箱」以上の意味が付与されていたと推測できる。また、この地域でも奉安殿は地域の有力者の寄附で建設されており、小学校と行政施設を隣接させた村行政計画の中心として奉安殿が位置付く事例もあった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、戦前の天皇制教育の象徴として位置づけられ、GHQの指令により撤去が義務づけられた奉安殿が、福岡県京築地域に6つ残存していることを確認し、それらが戦後から戦没者の慰霊塔として使用されてきたことを明らかにした。 本研究で明らかとなった奉安殿の一つが行橋市の戦争遺跡して認定(2018年)されたように、奉安殿は地域の重要な文化財として注目されている。本研究はその意味づけに寄与するものである。
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