研究課題/領域番号 |
16K04517
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 愛知江南短期大学 |
研究代表者 |
広川 由子 愛知江南短期大学, その他部局等, 講師 (00759475)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ロックフェラー財団 / フィランソロピー戦略 / ソフトパワー / ブライアント報告書 / IRLT / ELEC / John D. Rockefeller 3rd / Charles B. Fahs / Let's Learn English / ウィリアム・C・ブライアント・ジュニア / CI&E / C・K・オグデン / ベーシック・イングリッシュ / 米国対日英語教育支援 / 対日英語教育支援 / 教育史 / 英語教育 |
研究成果の概要 |
本研究は、冷戦期におけるロックフェラー財団の対日英語教育支援の実態解明を目的とし、IRLTとELECという日本の代表的な二つの民間英語教育研究団体への支援を比較検討した。その結果、IRLTへの支援とはCI&Eによる英語教育改革の不十分さを補完するためのものだったこと、ELECヘの支援とは米国国務省の方針を具体化するためのものだったことが明らかになった。両者を比較検討すると、財団の支援とは慈善行為という名目で行なわれるが、同時に米国の利益が追求される戦略的な特徴をもつという共通点が見出される。本研究ではこれを「フィランソロピー戦略」という新概念で結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで日本英語教育史上、あまり問われてこなかった冷戦期の米国ロックフェラー財団の対日英語教育支援活動の実態を明らかにし、米国側の日本の英語教育への視点を浮かび上がらせることに成功した。米国側の視点とは、日本の伝統的な英語教授法を問題視し、西洋流の言語教育観に基づく教授法に転換させようとするものである。本研究は、日本国内の事情のみによって説明されがちだった日本の英語教育史に米国ロックフェラー財団の支援とその影響という新たな知見を付け加え再構成することを可能にした。このことは、今日日本の英語教育政策を再考するための視座を提供することであり、学術的にも社会的にも意義あるものである。
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