研究課題/領域番号 |
16K04644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
三輪 千明 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (00345852)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 就学前教育 / 長期的効果 / コミュニティ・プレスクール / カンボジア / 学齢での小学校入学 / 修了学年 / 留年・中途退学 / 就学レディネス / 修学年数 / 追跡調査 / コミュニティプレスクール / 進学状況 / 比較教育学 / 発展途上国 |
研究成果の概要 |
本研究は異なる種類のノンフォーマルな就学前教育プログラムへの参加が、その後の教育達成にもたらす長期的効果をカンボジア農村部の調査から明らかにした。2008~09年に調査済みの幼児を追跡調査し、256名のデータを分析した。結果、コミュニティ・プレスクールへの就学は、家庭要因や通学距離の影響を除いた上で適齢での小学校入学促進に効果があった。また、栄養衛生面の支援も提供し、よりコミュニティ参加型のコミュニティ・プレスクールの場合、家庭要因の影響を除いても修了学年数増加に長期的効果が見られた。しかし、先進国の知見とは異なり、小・中学校の留年・中退の抑制効果はなく、家庭環境の影響の強さが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は以下の三点である。一点目として、ノンフォーマル教育としての就学前教育プログラムの長期的効果を検証した研究は稀有であり、本研究から一定の効果が見出されたことは重要な知見構築に資する。また、異なる種類のノンフォーマルな就学前教育プログラムの長期的効果を比較した研究は見当たらず、より効果的なプログラムの特徴を見出せた点でも、本研究成果は新規性を有している。さらに、途上国の文脈での長期的効果の独自性も明らかになった。社会的意義としては、これら研究成果が途上国のSDG教育目標達成に向けた知見の蓄積や、より質の高いノンフォーマルな就学前教育プログラムの立案や実践に貢献できる点である。
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