研究課題/領域番号 |
16K04967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 大同大学 |
研究代表者 |
堀尾 吉已 大同大学, 工学部, 教授 (00238792)
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連携研究者 |
高桑 雄二
柚原 淳司
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 反射高速電子回折 / 波動場 / オージェ電子 / ロッキング曲線 / 表面電子回折 / 中速電子回折 / 表面プラズモン / プラズモン損失 / 表面・界面物性 |
研究成果の概要 |
InP(111)A-(1×1)表面に対し、RHEED入射電子により励起されるオージェ強度の視射角依存性(BRAESプロファイル)を測定した。[11-2]方位でInとPのBRAESプロファイル上の強度異常は互いに類似する結果を得た。ロッキング曲線から表面二重層が0.1Åに圧縮していることが解析された。表面のInとPの原子列は接近し、それらの上の波動場強度が似ていることは実験結果を説明でき、オージェ強度異常と波動場との相関性を示す。 また、グラファイト(HOPG)表面に対する波動場計算の結果はBragg条件近傍でCのBRAESプロファイルに現れる強度異常と対応することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般に反射電子回折法は入射電子が結晶表面で反射回折し、真空中に放出される電子群の強度に注目する。しかしながら、本研究では入射電子が結晶表面近傍に形成する電子密度分布(波動場)を実験及び計算から検証するものである。電子はX線とは異なり、固体表面原子との強い相互作用により、多重散乱を受ける。その結果、反射回折電子の強度は複雑で散乱の描像は難解である。本研究目的である波動場の検証は入射電子の結晶表面近傍での振舞いを理解することであり、多重散乱電子の複雑な起源を知ることは学術的に意義深いものである。また、それは原子識別を伴う新たな構造解析法や周期的原子励起に応用が期待される。
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