研究成果の概要 |
Peyreの方法を工夫改良して計算機で計算できる形にすることにより、|G|=3^5,5^5,7^5の群に対してH_{nr}^3(C(G),Q/Z)を具体的に計算した。|G|=3^5 のときは H_{nr}^3(C(G),Q/Z) が非自明になるのは isoclinism family 7 の場合だけであるが、|G|=p^5 (p=5,7)のときは、非自明になる isoclinism family は 6,7,10 の3つもあることが分かった。ちなみにこのとき H_{nr}^3(C(G),Q/Z)=Z/pZである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネーター問題は、有限群Gが体k上の|G|変数有理関数体に変数の置換として作用するとき、その不変体k(G)はk上有理的かという問題である。 kが複素数体Cのときは、不分岐コホモロジーH_{nr}^i(C(G),Q/Z)が非自明ならば有理性問題不成立なことが言える。不分岐ブラウアー群Br_{nr}(C(G))=H_{nr}^2(C(G),Q/Z)は比較的簡単に計算できるが、三次不分岐コホモロージーH_{nr}^3(C(G),Q/Z)が自明でない場合にH_{nr}^3(C(G),Q/Z)を具体的に計算した例は知られていなかった。 これで|G|=243の場合は複素数体上のネーター問題がすべて解決した。
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