研究課題/領域番号 |
16K05164
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
洞 彰人 北海道大学, 理学研究院, 教授 (10212200)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 漸近的表現論 / ヤング図形 / 巨大な群 / ランダムウォーク / 自由確率論 / 分岐グラフ / マルコフ連鎖 / 解析学 / 関数解析学 / 確率論 / 表現論 |
研究成果の概要 |
無限個の文字の置換のような巨大な群の作用が内包する構造を解明するため、確率論の視点を導入して群の表現のもつ統計量としての性格に着目するのが、漸近的表現論の骨子となる考え方である。本研究では、群の表現の解析にしばしば現れるヤング図形と呼ばれる対象の統計集団の挙動を調べた。ヤング図形の集団における群論的な確率力学系に動的スケール極限を施し、大数の法則の効果によって生じる極限形状の巨視的な時間発展を考察した。このモデルの構築と性質の解明について、いくつかの成果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネットワーク科学の急速な発展と相俟って、科学のさまざまな分野においてランダムな性格を有する大規模な系を取り扱う必要が生じているが、このような系の解析は多くの困難を伴う。一方、事物の対称性に着目して複雑な対象にアプローチする数学的手法として、古典的なフーリエ解析から発展した調和解析ないしは群の表現論の方法がある。本研究の大枠である漸近的表現論の基本的なアイデアは、ランダムネスを扱う確率論と対称性に立脚した表現論の融合である。この認識のもと、本研究では、具体的な確率統計モデルに即した研究を通して漸近的表現論の深化と展開を推進し、巨大なランダム系の研究の発展に資することを企図した。
|