研究課題/領域番号 |
16K05179
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鄭 容武 広島大学, 工学研究科, 准教授 (20314734)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 可微分力学系 / 大偏差原理 / 双曲性 / 臨界点 / 位相完全 / ランダム力学系 / 区分単調写像 / マルチフラクタル解析 / エルゴード理論 / 転送作用素 / 極限定理 / マルチフラクタル / 力学系・可積分系 |
研究成果の概要 |
広いクラスの一次元可微分力学系において大偏差原理を示すという問題に取り組んだ.Juan Rivera-Letelier氏(米国Rochester大),高橋博樹氏(慶應義塾大)と共同研究を行った.その結果,有界閉区間上の平坦な臨界点を持たない位相完全な可微分写像に対し,双曲性をまったく仮定しなくてもレベル2の大偏差原理が成り立つことを示し, レート関数の具体的表示を与えた.この成果について Large deviation principle in one-dimensional dynamics という表題の論文を執筆し,専門誌にて発表した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってカオス力学系の漸近挙動についての理解が進展した.特に,有界閉区間上のLebesgue測度に対して絶対連続な不変確率測度を持つ,したがって大数の法則が成り立つ,全ての2次写像力学系に対して大偏差原理が示された.また,大数の法則が成り立たなくても大偏差原理が成立する例が無数にあることから,大偏差原理が広いクラスのカオス力学系において成り立つ普遍的な概念であることが明確になった.さらに,本研究によって大偏差原理におけるレート関数の具体的表示が得られたことから,今後相転移現象やマルチフラクタル解析の研究を発展させるための礎を築くことができた.
|