研究課題/領域番号 |
16K05184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
筧 三郎 立教大学, 理学部, 教授 (60318798)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 可積分系 / ソリトン / 数理物理学 / 特殊関数 / テータ関数 |
研究成果の概要 |
本研究では,可積分系の研究において導入された「タウ関数」という視点を広げるとともに,その概念と諸分野との関連を考察することで,可積分系の世界をさらに広げていくことを目標とした。得られた研究成果として,以下のものが挙げられる: (1) GUE型アンサンブルについての最大固有値分布関数とPainleve IV型方程式との関係についての,「広田の直接法」の立場からの別証明 (2) sl2型の"rigged configurations" のソリトン・オートマトンによる記述 (3) 格子KdV方程式,格子ブシネスク方程式と戸田階層との関係の解明 (4) 格子ソリトン方程式の代数幾何的タウ関数の構成。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ソリトン方程式の研究において,「タウ関数」という用語はいくつかの異なる意味で用いられてきた。非線形方程式を,いわゆる「広田型」の双線形方程式に書き直す際に現れる従属変数の意味で「タウ関数」という用語が用いられることが多いが,それだと数学的に精密な定義とはなっていない。一方,KP階層,戸田階層というクラスのソリトン方程式については,対応するタウ関数を(定数倍を除いて)一意的に定めることができて,その意味で数学的に厳密な定義となっている。本研究では,特に戸田階層の意味でのタウ関数に注目して,その概念と諸分野との関係を中心とした研究を行い,新たな結びつきを見出すことができた。
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