研究課題/領域番号 |
16K05200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福島 竜輝 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (60527886)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ランダム媒質 / 拡散過程 / ランダム作用素 / 大偏差原理 / 零温度極限 / 局在現象 / 均質化 / ランダムウォーク / アンダーソン模型 / 加法的汎関数 / 中心極限定理 / 不規則媒質 / 確率過程 |
研究成果の概要 |
まずランダムポテンシャルを伴うシュレディンガー作用素の均質化問題について,ポテンシャルの分布の末尾の条件を限界まで弱めて大数の法則や中心極限定理を証明することに成功した.またランダムな障害物を避けながらランダムウォークする粒子の軌道の形状について,従来の研究を大幅に精密化する結果を得た.この他にもランダム媒質中のランダムウォークの局在,非局在に関して大偏差原理からの視点の研究と,大数の法則の意味での非局在の条件を改良する研究など,多岐にわたる問題で成果があった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ランダム媒質における均質化や揺らぎの問題は,不規則な媒質をどこまで均質な媒質で近似できるかという,応用上も重要な問題である.またこの問題は確率論と微分方程式やスペクトル理論の境界に位置しており,それぞれの分野の手法を活用するだけでなく,手法そのものの開発も伴って研究を行う必要がある.本研究課題においてはとくに測度の集中現象と呼ばれる確率論の比較的新しい理論と,解析学における伝統的な摂動論を組み合わせる効果的な方法を見出したこと,および統計物理の問題において計算機科学の分野でよく使われる組み合わせ論的な方法が有効であることを見出したことに学術的意義がある.
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