研究課題/領域番号 |
16K05205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
富崎 松代 奈良女子大学, 名誉教授 (50093977)
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研究分担者 |
飯塚 勝 福岡女子大学, 国際文理学部, 学術研究員 (20202830)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 広義拡散過程 / モランモデル / 極限過程 |
研究成果の概要 |
有限区間上の広義拡散過程のディリクレ形式について考察した。また、ランダム媒質における有限区間上の広義拡散過程に関連して、集団遺伝学における確率的自然淘汰を伴う離散時間モランモデルとライト・フィッシャーモデルをランダム媒体中の離散時間マルコフ過程として定式化した。各々のモデルと個体数に依存する適切な時間尺度変更を用いて2つの連続時間確率過程を導入し、極限を考察した。2次モーメントの極限が2つの確率過程列で異なる場合があることを明らかにした。独立な確率的自然淘汰の場合には、これらの確率過程列は関数空間Dにおいて弱収束する場合があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有限区間端点での境界条件を反映させた広義拡散過程としてのディリクレ形式の表現を得ることができた。これにより、区間端点での境界条件を広義拡散過程列とともに変化させた場合に、対応するディリクレ形式の列としての極限の考察が可能になった。 集団遺伝学の確率モデルにおいて、自然淘汰が決定論的な場合にはモランモデルとライト・フィッシャーモデルから導かれる2つの確率過程列の2次モーメントの個体数無限大での極限は一致することが知られている。しかし、確率的自然淘汰の存在下では、2つのモデルの個体数無限大での極限が一致するとは限らないことを示し、生物学的に重要な知見をもたらした。
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